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interview

ハイブリッド自動車電池パック開発の現場で求められる技術力とは

技術職(機電・IT)

R.O


ブライザの前身となる会社を含めて、社歴20年。技術社員として入社し、電池パック開発プロジェクトの委託管理者を担当。その後ブライザの技術部長として全国の技術社員を統括。現在は事業開発部長として、全国の委託・請負などのプロジェクト(主に自動車メーカーの電池パック開発)推進を担当。

機電・IT分野など、多岐に亘る分野で日本のものづくりを支えているブライザ株式会社。お客さまの要望を叶える事業の一つとして、委託・受託業務も行っています。お客さまにとって必要な技術力を提供することで、開発業務を後方支援する役割を担っています。今回は、高い付加価値を提供するブライザならではのソリューションサービス「匠プロジェクト」やその業務事例についてお話を伺いました。

匠プロジェクトとは

――匠プロジェクトとは何でしょうか?

まず、当社には「派遣」と「委託・受託」の2種類の業務形態があります。
2種類の違いを説明すると、派遣はお客様の企業に常駐し、お客様から指示を受けて業務を行います。一方、委託・受託はお客様からプロジェクトをそのまま渡してもらい、ブライザ内でチームを組成して開発を前に推し進めます。そのため、指揮命令や業務マネジメントはお客様ではなくブライザで行います。2種類のうち受託・委託業務として、7人という少人数チームでプロジェクト業務を始めたのが、匠プロジェクトの始まりです。

現在では匠プロジェクトとは、当社が責任を持ち業務を遂行する「委託・受託業務」、それ以外にもチーム派遣など「若手をブライザチームで育てられる環境」を指しています。
委託と受託も細かい部分で差があり、“委託”はお客さまの会社の敷地内にブライザ専用のオフィスを設けていただき、業務を委託いただくこと、“受託”はプライザのオフィス内で業務を遂行することをいいます。業務においてお客さまの指示はなく、我々は業務委託契約書をもとに、図面・3Dモデル・データ等の成果物を出して業務を行っていきます。

――匠プロジェクトでは、具体的にどのようなプロジェクトを担っているのでしょうか?

今となっては、車にはHEV(ハイブリッド)、PHEV(プラグインハイブリッド)、BEV(100%EV)など多種多様なラインナップがありますが、匠プロジェクトが始まった当初は、まずHEVの次世代車両を開発していました。
そもそもHEVとは、車を動かすための動力が2つ以上あることを指します。それはエンジンとバッテリーなのですが、電気で動かすために必要な電池パックの開発を2009年からずっと行っていました。車の開発には目に見えるものだけでなく、動かし制御するためのECU(Electronic Control Unit)開発等も含まれます。
作って終わりではなく、製品の評価業務やレギュレーション対応業務も一貫して行っています。現在は5、60名ですが、ピーク時で70名ほどプロジェクトに参画していたこともありました。各自動車メーカで開発する時間や人は足りないけれど、開発しなければならない案件はどんどん増えていく現状を打破するために、当社に委託をし、開発からラインオフまで回していける開発をしてほしい、というお客さまからの声からスタートした取組みとなっています。

顧客によって異なる様々なニーズをくみ取り、開発を推進

――自動車に搭載する電池パックの開発プロセスはどのように進められていますか?

電池パックの品質はもちろん、開発コストの抑制、車両要求性能や搭載する場所、各国のレギュレーション対応等、いろんな要求が出てくるため、その要求に合わせ製品を作っていく流れになっていきます。

開発完了まで、期間が長いもので3、4年ほどかかります。最初のスタートは車の骨格だけ決まっている状態で、この場所に電池パックを搭載してほしいというラフ設計から始まります。
そして、車のコンセプトやどういったターゲット層に売っていきたいか、どういう車を作りたいか、または、世界各国のニーズや世界情勢等加味してこういうものを作ってほしい、というオーダーからプロジェクトが始動し、「性能としてどこまで求めていますか?」というヒアリングから構想を練り込んでいきます。そうして発売されたものが世の中に受け入れられて、どのくらいの台数が売れていくのかまでフォローをします。本来だったら自動車販売会社の営業が参加する会合に、我々も参加し開発を推し進めていることもあるんですよ。

電池パックの重さは軽いものだと30キロ、重いものだと100キロを超えるものもあり、電池パックを車のどこに乗せるか、ボディのタイプによりますが、トランクに置けば収納スペースを犠牲にしてしまう、床下に置けば高さを制限することになり、シート下に置けば、人が上に座るため押し潰されない設計が求められるなど、車の設計やお客さまの使い勝手の制限が出てくるため、アイデアを出しながら進めていきます。こういった企画のコンセプトから入っていくものを先行開発と呼びます。

――ハイブリッド車の開発に携わる中で、市場の変化をどのように感じましたか?

ハイブリッド車が世の中に出てきたのは1997年。遅れること7年、我々が加わることとなりましたが、当時はまだまだハイブリッド車が世の中に浸透していない状況でした。
また、セダンやスポーツカーから、ミニバン・SUVに車の売れ行きが移り変わるなど、車の形も時代に応じてトレンドやお客さまのニーズが変わってきます。我々も日々認識を変えながら、同じ製品でもよりよいものを作っていけなければなりません。ハイブリッドは時代の流れに左右されやすく、車の骨格や電池パックの形も変えていく必要があると感じています。

――今までのプロジェクトで苦心されたことは何ですか?

どの車でも楽だったものはないですね。とことん突き詰めればいいものができますが、やり過ぎると過剰品質になり金額で跳ね返ってきてしまう。それによって大変な思いをするのは、高額な費用をお支払いするお客さまです。品質を担保しつつ、よいものを安く提供する点が難しいところだなと感じています。
電池パックはユニット製品ですので、一つの車だけでなく様々な車に同じ電池パックを搭載するとお伝えしましたが、品質をどの水準に合わせるかの折衝も骨が折れます。品質を一番上に合わせようとすると、ほかの車種の開発担当者から、費用が高いからそこまではいらないと言われてしまうことも。国内・海外問わず国や地域、売る場所が様々であり、担当者からの要求指標が異なってくるなかでベストを見つけ出し、納得していただく。こういった交渉に難しさを感じることはありますね。そのときには最終的に、買ってくださるお客さまの気持ちを考えながら、どこまでやればいいのか、やらなきゃいけないのかを考えて線引きをしています。

お客さまのため、そして一緒に働くメンバーのため

――三者三様の要求があるなかで、どのように折衷案を出したのでしょうか?

車は同時期に開発されるわけではなく、異なるタイミングで世の中に発表されていきます。そのため、最初に発表される車にターゲットを合わせ、後続で発表される車で品質を上げていく交渉をしていきました。ベースとなる車をどうしていくか、また3ヵ所ある製造工場のなかでマスターとなる工場をどこにするか決めてもらい、工場内での要求を合わせていただいています。お客さまに妥協ではなく納得してもらうための引き出しを構築しています。

実は、ここまでお客さまの内部に深入りして開発をしているのは当社くらいだと自負しています。本来、社員同士で話し合ってくださいよ、というところまで踏み込んでいったこともあります。お客さまも様々な方がいらっしゃり、「これくらいやってよ」という方もいれば、「これはうちがやるから任せておけ」という方もいるため、特性に合わせ協働することが多かったです。

――ここまで踏み込んで開発業務を行うのはなぜですか?

自分自身も、部下となるメンバーを抱えています。結論が決まっていない状態で彼らに落とし込んでしまうと、無駄な作業が発生したり、難しいことを要求してしまい、生産性を落としてしまったりする可能性があります。それであれば先に結論を決めて、方向性を決めていけば、メンバーが働きやすい環境を整えられるんじゃないか。そう感じたため、事前にお客さまに踏み込んで細かなヒアリングを実施しています。

また、働くなかでお客さまからの生の声も聞く機会もあります。仮にこれが委託・受託ではなく派遣契約であった場合、自分がやってきたことが世の中にどう評価されているのかを直接知る機会が限られてしまうかもしれません。一方、委託・受託では最後までプロジェクトに携われるため、お客さまの評価を直に聞くことができるのです。そういった経験をしっかり積んでもらうためにも、ブレない方向性を作ってあげることが一番かなと思っています。
また派遣では、外勤先の状況に応じて業務の継続が左右されることもありますが、委託では長期的に携わることが可能です。キャリア形成だけでなく、結婚して家族を持って家を建てて、といったライフプランを立てやすい環境作りを大切にしているので、委託というスタイルにこだわり、環境を整えているのが今に至っていると感じますね。

今後の展望

――今後どういったところに注力する予定ですか?

2035年には、今あるハイブリッドをはじめとする次世代の環境車が3分の2を占めてくると言われています。いろんな車に同じ電池パックを搭載するとなると、開発も頭打ちになってくる。ただし、これからはSDGsやCASEがキーワードになると自動車業界では言われています。
CASEとは、C:connected、A:autonomous、S:shared、E:electricを指し、ソフトウェア・システムなど目に見えないものの開発が主流になってくると思います。具体的に説明すると、“C:connected”は車同士が情報を交換して、この道路が空いている等の情報をシステムを介して知ることができること、“A:autonomous”はシステム化させて自動運転を実現すること、“S:shared”は車を持たない選択肢を取ること、そして“E:electric”は3つの共通点となるシステムとソフトウェア開発。このCASEの取組みが、今後主流になってくると思われるため、取組みを進めていきたいですね。

――今後、電動化の技術はどのような分野に広がっていくと考えていますか?

派生できる製品はどんどん出てくると思います。例えば、工事現場で動かしているショベルカーやブルドーザーなどの建機も今はエンジンで動かしていますが、どんどん電動化が進んでいくのではないでしょうか。船舶、住宅、オフィス、工場でも電力は当然使うので、電力会社から供給されるのではなく自家発電、定置電源の波及が期待できます。現在、潜水艦も一部電動化が始まっているんですよ。もし、空飛ぶ車ができるとしたらそれも電動化でしょうし、ドローンはほぼ電動化です。電池の技術も進んで高出力・ミニマム化などが進んでくれば人を運ぶこともでき運送業界もがらっと変わっていく時代がくるでしょうね。

――就活生・求職者の方々へメッセージをお願いします。

自動車で言えば100年に1回の大転換期と言われていますが、それはまだ続くかなと思っています。
車離れなど、私たちが若い頃からはニーズも変わってきていますが、変わらないものもあります。
それは、世の中に向けてよいものを作り、それが評価されたときの達成感。これは今も昔も、これからも変わらないのではないかと思います。

社会に出て仕事をすると、苦労することもありますが、それもまたよい経験です。
今は「失敗しろ」と言っても、失敗がなかなか許されない環境、スピードを求められる時代、生産性向上を掲げ無駄なことをやるなという時代ですね。ただ、根本的な成果を出すためには、失敗しないとわからないことが多々あります。自身でも振り返ってみると、うまくいったことはあまり覚えてないけれど、失敗したときのことは何十年経っても覚えています。失敗が積みあがっていけばいくほど、技術者としての質も上がってきて深みも出てくると思います。
学歴と学問は違うと考えます。いい大学を出て学歴がよいよりも、そこから先の学問を学ぶことの方が重要。チャレンジして失敗をしていくことも学問の一つです。当社に来て、どんどん失敗してください。失敗を通じて成長していけばいいんです。

また、当社はいろいろなことを試していただくにはとてもよい会社だと思います。広く浅く学んで成長する社員もいれば、一つのことを極めて成長していく社員ももちろんいます。当社はどちらにも対応できる会社ですので、ぜひ可能性へのチャレンジをしていただきたいです。

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